Alsomitra macrocarpa ウリ科

熱帯植物で有名なものの一つにアルソミトラというウリ科のツル植物があります。
それは種子が下の写真のように非常に薄くて、グライダーのように飛んでいくことで、知られています。
この植物について、質問を受けたことがあり、その答えを紹介します。

(写真はいずれも、インドネシアボゴール植物園に植栽されたものから撮影)

Alsomitraのツル、途中にサッカーボールより少し小さいくらいの実が下がっている。これはまだ未熟で緑色をしている。 熟して種子を飛ばした後の実。下に穴が開いて釣鐘型になり、羽根を持った種子が少しずつ飛んでいく。(枯葉は別の種類の枝)

質問1
> 熱帯に多いフタバガキ科はヘリコプターのような形をした風散布果実を作るのに、
> アルソミトラはどうしてグライダー型になったのか?

かなり難しい質問です。一つにはアルソミトラがウリ科であることと関連するかもしれません。
フタバガキ科は5枚のガクが長くなって羽根を作りました。もともとガクは放射型に配列しているので、それを伸ばすとプロペラ型を作りやすかったのでしょう。(フタバガキの場合には、ですから、ガクまでついた果実として散布されます)アルソミトラはツルですが小さめのスイカくらいの実になってその中に非常に沢山の種子が出来ます。アルソミトラの中心部分を見るとスイカの種子に似ていると思いませんか?
スイカの種子をより平べったくして周りにだんだんと羽根を広げて作っていくとなると、立体的なプロペラを作るのよりも、平面的なグライダーのほうが容易だったのでしょう。


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>質問2  繁殖させる効率から考えると,鳥に食べられ,フンと一緒に遠くへ運ばれた方が,
> 確実だと思うのですが,なぜ,飛ぶという方法をとっているのでしょうか。

アルソミトラはウリの仲間ですから、確かにその先祖の大部分は果実が食べられることによって
種子が糞の中に入って運ばれたのでしょう。しかし、アルソミトラはそれから風散布になりました。
この原因は多分、アルソミトラが非常に大きなツルになることがあると思います。
高い位置に実をつけると、風に乗って遠くに飛ばすことが出来ます。それとアルソミトラはスイカのような実が出来ますが、熟すと穴が開いて少しずつ種子が飛んでいきます。動物が果実を食べると、1頭が一つの実を食べてしまい。その中の種子は糞として遠くには運ばれますがかたまって落ちます。
風で少しずつ散布されると、あちこちに満遍なく散布されることになります。
他にも高木になると風散布、低木では動物散布が多い科としてキョウチクトウ科があります。
フタバガキ科も高木の木は風散布ですが、低木性の樹種では二次的に羽根を失ってドングリのようにぼたっと落ちるだけの種が多くなります。

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